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習近平も青ざめる…中国共産党「内部崩壊」を指摘した“ヤバすぎる論文”の内容 中国は、「内ゲバ」によって自爆する

 

・習近平は焦っている…行き詰まった中国が、とうとう日本に「媚び」始めた…!

習近平を「狙い撃ち」した匿名論文

匿名の筆者が米国の対中戦略を提言した1本の報告書が、世界で大反響を巻き起こしている。米国は「中国共産党ではなく、党内で批判勢力との亀裂を深める習近平総書記に攻撃の的を絞るべきだ」と主張しているのだ。中国は当然、猛反発した。米国はどうするのか。

「より長い電報:米国の新たな対中戦略に向けて」と題された報告書は1月28日、米国の超党派シンクタンクである大西洋評議会から発表された(https://www.atlanticcouncil.org/content-series/atlantic-council-strategy-paper-series/the-longer-telegram/)。本文は85ページ。プロでなければ書けないような図表(別掲)と詳細な注釈付きだ。

【写真】習近平も青ざめる…中国の尖閣侵入に「日本のマジな怒り」を見せる方法

大西洋評議会の報告書に添付された図表。中国周辺の「発火地点」を示している。

この表題を見て、ピンときた読者も少なくないだろう。

このタイトルは米国の外交官、故・ジョージ・ケナンが1946年、国務省に送った「長い電報」から援用している。ケナンは電報でソ連に対する「封じ込め戦略」を提唱し、その後の米ソ冷戦を戦う外交政策の基礎を作った。今回の「より長い電報」は、米中新冷戦での対中戦略を提言している。

同じ論文の要約版も同日、米国の政治メディア「ポリティコ」に掲載された(https://www.politico.com/news/magazine/2021/01/28/china-foreign-policy-long-telegram-anonymous-463120)。こちらも匿名である。ただ、タイトルは「中国の台頭に対抗するために、米国は習氏に焦点を当てよ」と、より刺激的だ。

筆者は不明だが、ポリティコの紹介文によれば「中国問題を扱うのに、十分な専門性と経験を持つ元政府高官」とされている。実名を明かせば、外交サークルでは、だれもが知る人物かもしれない。現実の米中外交に悪影響を及ぼすのを懸念した可能性もある。

共産党内部の情勢を的確に分析

論文はいったい、どんな内容なのか。ポリティコ版を基に紹介しよう。

〈21世紀に米国が直面している、もっとも重要な挑戦は、国家主席であり中国共産党総書記の習近平氏が率いて、ますます全体主義を強めている中国の台頭である。中国の経済力や軍事力、技術革新のスピード、米国とは根本的に異なる世界観のために、中国の台頭は米国のあらゆる国益に深刻なインパクトを与えている〉

〈習氏は中国を伝統的なマルクス・レーニン主義に戻し、毛沢東主義者のような個人崇拝を促し、政治的ライバルを組織的に排除してきた。市場改革は頓挫し、民間部門はますます党の支配下に置かれている。自分の権力に対する挑戦は国の内外を問わず、民族的国家主義で対抗した。手に負えない国内の少数民族に対する扱いは、ジェノサイド(大量虐殺)に近い〉

〈習氏の下での中国は、鄧小平や江沢民、胡錦濤など過去の指導者とは違って、もはや現状維持勢力ではない。この国は、国際関係論の世界で言う修正主義勢力、すなわち自分を取り巻く世界を組み替えようと決心した国家になってしまった。習氏は、もはや米国だけの問題ではない。民主的な世界全体に対する深刻な挑戦なのだ〉

〈今後30年間にわたって、習氏の中国に対抗する米国の政策を作るために、統合された超党派の国家戦略を構築するのは、いまや緊急の課題である。米国はケナンの封じ込め戦略でソ連に対抗したが、中国に対しては、何もない。これは国家的な責任放棄だ。貿易戦争による経済改革促進から、中国共産党の打倒を目指す全面的な体制変革まで、さまざまな議論があるが、いったい米国の目標は何か〉
〈ソ連は自らの矛盾のために自己崩壊した。だが、中国は「何がソ連の失敗だったか」を学んでおり、はるかに利口だ。「中国のシステムは不可避的に内側から崩壊する」と仮定するのは、非常に危険である。9100万人の党員を抱える中国共産党を打倒する、という政治的スローガンにふけるのは、戦略的に自滅する。それでは、習氏が政治的エリートと大衆を団結させてしまう〉

〈中国共産党全体を相手にするのではなく、もっと狭く、習氏個人に焦点を絞った戦略が達成可能な目標を提供する。彼の独裁的リーダーシップを一層、大胆にさせるのではなく、弱体化させる政策に絞るのだ〉

〈ケナンはソ連がどう内部で動いているのか、を分析した。同じことが中国にも必要だ。政治的現実を見れば、中国共産党は習氏の指導力と壮大な野心をめぐって、とてつもなく分裂している。習氏の政治路線のために、上級党員は大変な困難に直面し、果てしない忠誠を求める彼の要求に怒っている〉

〈彼らは自分自身の命と家族の将来生活に不安を抱いている。習氏への深い疑念を示す例は、数え切れないほどだ。中でも、習氏が断行した反汚職キャンペーンにもかかわらず、習氏の家族と政治的インナーサークルの人々が貯め込んだ富に対する国際的メディアの報道は重要である〉

〈内部の亀裂があきらかなのに、共産党全体をターゲットに据える戦略は洗練されているとは言えない。共産党に焦点を絞った戦略は、毛沢東以降、習氏まで5人の指導者の下では、米国と一緒に仕事をしていくのが可能だった事実を無視している。彼らが指導した中国は、自分たちが思うように国際秩序を作り直すのではなく、既存の秩序に参加することを目指していたのだ〉
〈中国指導層内部の亀裂に焦点を合わせた戦略は、非常に重要だ。米国の指導者たちはしばしば、中国共産党政府と中国国民を区別してきた。ワシントンはその先に進むべきだ。党エリートと習近平を区別するように、政府と党エリートも区別しなければならない。この点は、もっと穏健な習氏の後継者が姿を表してくるにつれて、一層重要になる〉

〈彼らの意思決定を変えるには、彼ら内部の政治的枠組みを理解し、操作し、時間をかけて、彼らの政治的かつ戦略的計算を変えていく必要がある。中国の振る舞いを変えようとする米国のすべての政策は、こうした現実の下で展開されるべきだ。そうでなければ、成果を生まない。この戦略は長期になる。習氏のような指導者が中国の政治機構に影響力を及ぼしてきた時間軸の下で、初めて機能するのだ〉

〈中国共産党は「戦争でもっとも重要なのは、敵の戦略を攻撃することだ」という孫武(注・孫氏)の格言をよく理解している。米国もそうあるべきだ。米国の戦略は主要な同盟国と完全に調整されていなければならない。米国が勝利するためには、彼らが必要である。2020年代を通じて、中国と米国の戦力格差は縮小してきたが、米国の戦力が同盟国によって強化されるのであれば、そうした流れを変えることができる〉

以上で、論文が中国をどのように変えようとしているのか、あきらかと思う。

ようするに、習氏と不満分子との亀裂を深めて、習氏を権力の座から退場させる。そして、あわよくば、米国と良好な関係を築ける穏健な後継者の登場を促そう、としているのだ。ターゲットは中国共産党ではない。習氏その人である。

共産党の「内部対立」を利用する

論文が発表されると、インドやパキスタン、英国、シンガポールなど英語圏で賛否両論を含めて、議論を巻き起こした(https://www.atlanticcouncil.org/blogs/new-atlanticist/the-world-reacts-to-the-longer-telegram/)。英フィナンシャル・タイムズは著名コラムニストのマーチン・ウルフ氏がコラムで取り上げ、習氏の独裁体制に対する評価に同意しつつも「論文が掲げた目標は達成できない」と指摘した。中国の経済的発展が目覚ましく、かつ潜在的な可能性にも富んでいる、という理由からだ(https://www.ft.com/content/83a521c0-6abb-4efa-be48-89ecb52c8d01)。

当の中国は、外務省報道官が記者会見で筆者が匿名である点をとらえて「闇の動機を持ち、臆病者」と批判し、論文を「米中新冷戦やイデオロギー対立を引き起こそうとするのは、時代の流れと人々の意思に反する」と非難した(http://www.fmcoprc.gov.mo/eng/zxxw/fyrth_1/t1850326.htm)。

一方、米国では、ダン・サリバン上院議員(共和党)が上院でのスピーチで「完璧ではないとしても、これまで私が読んだ中で最良の戦略を提示している。民主党であれ共和党であれ、みんなにこれを読んでほしい。対中政策が成功するためには、超党派が必要であり、数十年にわたって実行されなければならない」と語った(https://www.atlanticcouncil.org/blogs/new-atlanticist/the-world-reacts-to-the-longer-telegram/)。

共和党のダン・サリバン上院議員[Photo by gettyimages]

日本との関連で注目されるのは、論文が台湾と並んで、尖閣諸島を米国の「核心的利益」の1つに位置付け、中国が越えてはならない「レッドライン」として例示した点だ。ここは力強い。論文は次のように書いている。

〈米国は中国のどんな行動を抑止するのか、また抑止が失敗した場合、どんな行動が米国の直接介入を招くかについて、あきらかにしておかなければならない。そんな行動について、中国が注意するように、高度な外交チャンネルを通じて、あいまいさを残さず、北京に通告しておくべきだ。…それには、尖閣諸島に対する中国のいかなる攻撃も含まれる〉

私は「習近平という独裁者はエリート党員との内ゲバで倒れる」という見方に賛成する。これは古今東西、左翼崩壊の一般理論と言ってもいい。独裁者はいかに政治をもっともらしく語ったとしても、自己保身が究極の目的である。同じように、普通の党員も出世すればするほど、自己保身が最大の行動原理になる。

幹部党員たちが習氏に不満を抱いている事実は、昨年8月に中国共産党から党籍剥奪処分を受けた党中央党校の蔡霞元教授が、英ガーディアンのインタビューに答えた中で、明らかにしていた(https://www.theguardian.com/world/2020/aug/18/china-xi-jinping-facing-widespread-opposition-in-his-own-party-claims-insider)。

お互いの自己保身が調和している間は、なんとか均衡を保てるが、やがて崩壊する時が来る。独裁者は1人しか存在できないからだ。1人、2人と消えていき、最後の2人に近づけば、互いの潰し合いが避けられなくなる。

すでに、そのプロセスは始まっているかもしれない。たとえば、習氏の側近中の側近と言われた王岐山国家副主席の部下たちは粛清され始めた(https://www.epochtimes.jp/p/2020/10/63035.html)。論文が習氏に焦点を合わせたのは正解、と思う。

 
中国の王岐山国家副主席[Photo by gettyimages]

ジョー・バイデン政権が「習氏個人の失脚を狙った戦略」を採用するかどうか、は分からない。ただ、論文が唱えた「同盟国との連携強化」は、バイデン政権も採用した。そのうえで、たとえ言葉で明確に語らなくても、実質的に習氏を攻撃する政策を展開するのは可能だ。そんな政策が水面下で密かに動き出す可能性は十分にありそうだ。

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