11月12日の「グッとラック!」(TBS)で、突然降板した小林麻耶アナ(41)の代役を務めた、中村仁美アナ(41)の株が上がっている。彼女は、お笑いコンビさまぁ〜ずの大竹一樹(52)の妻だが、最近は“鬼嫁キャラ”でバラエティでも活躍している。この日、コメンテーターとしてどんな働きをしたかと言えば――。
***
そもそも、小林アナが番組降板を自身のYouTubeチャンネル「コバヤシテレビ局」で発表したのは、放送当日の朝だった。
小林:わたくし、昨日、午前中に突然、今日の番組に出演できないことになりました。ファッションコーナーのスタッフさんからイジメを受けていまして、それに耐えられずに、今週の火曜日にあったロケに行かない!って決断をしたんです。
――かなり衝撃的な内容だが、YouTubeの小林アナは、夫の隣でなぜか終始満面の笑みだった。
小林:イジメから守ってくださらなかった(所属事務所の)○○社長、そして番組降板を突然言い渡し、今日、生出演させないって判断を下されました(『グッとラック!』チーフプロデューサーの)○○さん、ありがとうございました!
中村アナはよく引き受けた
民放プロデューサーは言う。
「小林アナに何があったかは分かりません。しかし、番組スタッフは大慌てだったでしょう。彼女に降板を伝えたのが前日の午前中だそうですから、そこから代役探しが始まったわけです。中村アナにオファーが来たのは午後、ひょっとすると夕方だったかもしれません。そのタイミングで、翌朝8時に始まる生番組のコメンテーターを引き受けたわけですから大変だったと思います」
中村アナは、言うまでもなく元フジテレビの局アナ。さまぁ〜ず大竹とは、11年に結婚して3人の男の子の母でもある。第三子は昨年6月に出産したばかりだから、まだまだ母親業でも忙しいはず。
“鬼嫁キャラ”封印
「中村アナは子供に手がかかるためか、そんなに最近はテレビに出ているわけでもありません。たまにトーク番組に出る程度です。それでも引き受けてくれたわけですから、スタッフもありがたかったでしょう。しかも、小林アナの代役はリスクもあります。彼女も元TBSの局アナですし、年齢も一緒で、何かと比較されやすいですからね」
それでも、中村アナは受けた。
「最近の中村アナといえば、すっかり“鬼嫁キャラ”が定着しつつあります。そんな中で、情報番組のコメンテーターをどう務めるか注目でした」
夫の大竹は、しばしばバラエティ番組で、家にいる時の妻がいかに恐ろしいかを訴えている。それを受けるかのように、彼女も“鬼嫁キャラ”を際立たせている。「グッとラック!」でもそのキャラが出てくるのか。
12日、「グッとラック!」はMCの立川志らくと国山ハセンアナが並んで登場。
ハセン:おはようございます。11月12日木曜日の「グッとラック!」です。早速、コメンテーターのみなさんをご紹介します。メインコメンテーター、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんです。
田村:おはようございまーす!
ハセン:そして本日は、ゲストとして元フジテレビアナウンサーの中村仁美さんをお招きしております。
中村:よろしくお願いします!
ハセン:そして木曜レギュラーは伊沢(拓司)さん、髙橋(知典)弁護士です。よろしくお願いします。それでは本日のラインナップ、ご紹介します。
小林アナ降板については全く触れずにスタートしたが、この日のテーマのラインナップが興味深かった。
●コロナワクチンはいつ手に入る。
●春日部市議のLGBT発言
●“嫁”という呼び方は不適切か
●なりすましSNS
「3番目の“嫁”呼称問題ですね。文字通り“鬼嫁”呼ばわりされている中村アナが何を言うのか、期待しました」
コロナワクチンやLGBTではしっかり自分の意見を述べていた。そして、“嫁”問題である。番組では企業の公式Twitterで、妻を“嫁”と綴ったことが非難され謝罪したケースを紹介。そのTwitterとは、以下のものだ。
〈ところで、明日は休みですね!皆さんは何します!?/私は、嫁から「とりあえずこれを読め」と佐々木倫子先生の「Heaven?」を全巻渡されたので読みます。〉
そこで中村アナが指名される。
中村:私は夫が蔑む意味で、使っていないのが分かるので、別に嫁って言われようと全然です。あのTwitterの文章も、明らかに家の中のヒエラルキーが奥様だなってことがわかるので、文章全体からは奥様、パートナーを蔑んでるイメージは伝わってこなかったんですけどね。
――アシスタントの若林有子アナが、「パートナーからは、何と呼ばれていますか?」と問いかける。
中村:多分、外では“カミさん”って呼んでると思います。
志らく:東京の芸人の場合は、それが多いよね。関西の方は“嫁”だよね。
若林:芸人さんは“嫁”を使う印象がありますが……。
志らく:それは吉本(興業)関係だ!
田村:吉本関係って!悪の組織みたいに。
志らく:吉本全部で、差別してる!
田村:俺、“嫁さん”って使ってるよね(と、ハセンアナに同意を求める)。そんな意識はなかったけどね、敬ってる感もあったし。誰だ!俺に“嫁さん”って教えたのは!……事務所だろうねえ。
「スタジオから笑う声が聞こえました。中村アナは、あえて“鬼嫁キャラ”を封印し、そつなくこなしたように思います。バラエティ番組ではないので、自分を押し出す必要はありませんからね。なにより、レギュラー陣は本物のお笑い芸人たちですから。おかげで番組のコメンテーターたちのキャッチボールが上手くいった。今後、彼女がレギュラーコメンテーターになるのかは分かりませんが、彼女の働きを見て、他のワイドショーからもお呼びがかかるかもしれませんよ」
バラエティで炸裂
そしてこの日の夜、「櫻井・有吉THE夜会」(TBS)には、さまぁ〜ずがゲスト出演。大竹は恐妻家ぶりを披露する。
大竹:この番組が恐妻家、恐妻って言ったの!この番組でしか言ってねぇよ、俺は一言も言ってねぇんだから!
――すかさず相方の三村マサカズ(53)が問う。
三村:(番組で)迷惑を被った?
大竹:迷惑を被って……(妻に)怒られた。
有吉:奥さん、怖いですもんね。
大竹:怖い……。
――相変わらずの“鬼嫁”ネタを披露していると、櫻井翔から報告がある。
櫻井:大竹さんの奥様にお聞きしています。この場を借りて、大竹さんに聞いてみたいことはありますか?という質問をしておりますけど、よろしいですか、読み上げて?
――硬直する大竹。
〈今、幸せですか?〉
――スタジオで「怖えー」「家族からの質問とは思えない」などの悲鳴が上がる中、大竹が妻からの質問に答える。
大竹:はいっ!……いるか?この怖いコーナー!
「最近は北斗晶のような鬼嫁キャラで人気になるタレントは少なくなりました。しかし、大竹と中村アナの夫婦は共演がないにもかかわらず、夫から鬼嫁イジり、妻から夫のダメッぷりなど、まるでリモートによる夫婦漫才のようなエピソードトークが人気となっています。大竹はもちろんですが、中村アナもトークが上手いので、バラエティではいいネタになっているんです。
彼女の鬼嫁キャラは、芸人仲間や共演者などが遊びでつけたイメージで、業界内で楽しんでいるところがあります。今回、情報番組では敢えて封印し、バラエティで炸裂させるという使い分けを演じて見えたわけです。お見事でした」